お題「#買って良かった2020 」
1ヶ月ぶりに東京の病院に行ってきた。
待合室には誰もいなくて、まだ受付で保険証等を出している時に先生に呼ばれた。
先生と会うことが滅多になかった以前に比べ、緊張感がだいぶ薄れてきた。
「東京で先生に会うこと」が特別ではなくなってきている。
ゆっくりと自然に。
会うことが自然、と思えるほど、ここ数年私は頑張ったのだ。
椅子にゆったり座り、カーディガンを着た先生はくつろいで見えた。
診察室は先生の自室なのだ。
私の右手の壁にはカレンダーが掛かっている。
日付の数字の枠の中に、キャラクターを描いた紙が貼ってあった。
ユーモラスな表情はどこかで見た覚えがある。
そのイラストが、ユニークで遊び心がある先生に実に合っていたので、先生が描いたものなのか聞いてみた。
患者さんが貼ったものだという。
気楽で人懐こい感じの伝わるエピソードは、患者さんと近く、親しい関係性を知るようで微笑ましい。
本棚に飾られたぬいぐるみも患者さんの物だという。
先生の部屋に何でも置いて、自分の部屋のように居心地良くしているのかも。
まるで親子のようだ。
ほっこりする。
私の近況の話も終わって、先生が最後に「良いお年を」と言ってくれる。
今年もありがとうございました。と頭を下げた。
帰り道で「年末ジャンボ宝くじ」を三千円分買った。
この三千円の宝くじで、年末まで夢を見よう。