複雑性PTSD、うつ、過敏性腸症候群(IBS)のきらめき日記

生きにくさはあるけれど、キラキラしたものも見つけてやっていこうよ、自分の人生。鬱と過敏性腸症候群を抱えてます。

2020 ハオルチア

ハオルチアが今年も咲きました。

長い弦の先端に付いた小さな小さな蕾が、下から順々に毎日一つずつ咲いています。

今がハオルチアにとっての見せ場。

華の時。

私を見て。

咲いたよ。

と私に教えてくれます。

花は育て主のために咲く。

私のためだけに花を咲かせて、

ここにいるよ。

梅雨になったんだ。

もうすぐ夏がくるよ。

こんなに成長したよ。

と、体全体で表現してくれています。

この間、まだ以前の鉢に植わっていた頃。

ハオルチアの中心から、ぴょんと稲穂が覗いているのに気付き、いけない!今年もまだ植え替えてなかった!

と、あわてて洗面器ほどの大きさの鉢に植え替えました。

6月5日の金曜日。

その日をよく覚えているのは、気持ちの良い晴れの日だったから。

こんなに気持ちがいいことは初めて。

と、思った日だったから。

かわいそうに、まだ植え替えをしていないハオルチアは、丸い鉢の中で窮屈そう。

いくつかは葉の先端が少し枯れ始めてきていました。

ごめんね。

こんなになるまで気付いてあげられなくて。 

前の鉢を逆さにして救出したら、土はほとんどなく、根っこがびっしり。

根と葉の間をほぐして新しい鉢に移し、土を隙間なく詰めて水をやり、やっとホッとしました。

新しい広い空間とたっぷりの水。

ハオルチアも嬉しそう。

ベランダで日差しを浴びながら緑に触れるのって、やっぱりいいな。

とてもいい気持ちでした。

こんなに気持ちがいいのは何年ぶりだろう。

風が吹き抜けて、24歳の時に自転車で遠出をした春の日を思い出しました。

それ以前もそれ以後も、春の思い出は何もありません。

「こんなに気持ちがいいのは初めて。

やっぱり緑に触れるのっていいな、って思って」

あとで先生と電話で話した時、先生にそう伝えました。

先生は黙って聞いていました。

弦が伸び出した時に植え替えてしまって大丈夫だろうか。

枯れてしまわないだろうか。

そんな心配はよそに、ハオルチアはそれからもぐんぐん弦を伸ばして、去年より一本多い6本の弦。

毎日花を咲かせるので、ベランダに出てみるのが楽しみです。

植物って凄いな。

生命力たくましい。

ちゃんと咲く時期を知っている。

黙っていてもしっかり育っている。

外界と接触しようと花を咲かせて猛アピールする。

ハオルチアともう20年一緒にいる。

20年前には三本の指位の大きさだったのに、洗面器いっぱいの大きさに成長した。

ベランダに出しっぱなしのハオルチア。

いつも忘れて水もやらない。

でも大きくなって、最近は毎年花を咲かせてくれる。

今の話し相手はお前だけだよ。

私には今、福祉の人しかいないから。

数年ぶりに連絡を取った知人からも、もう返信はない。

私が一人きり、ということが重いのかもしれません。

まだ具合の悪い私の存在が重たいのかもしれない。

返信がなければ何もわからないのです。

いつでも私に寄り添ってくれるハオルチア。

いつも忘れててごめんね。

お前だけは私のそばにいてくれるよね?