複雑性PTSD、うつ、過敏性腸症候群(IBS)のきらめき日記

生きにくさはあるけれど、キラキラしたものも見つけてやっていこうよ、自分の人生。鬱と過敏性腸症候群を抱えてます。

2019 8月

8月12、13日はペルセウス座流星群が見られる、とネットのニュースで知り、12日深夜、階段の踊り場で北東の空を見上げていた。

一体、いつからこんなにも星が見えなくなったのだろう。

身を乗り出してみるが、上空には4、5個ほどしか星が見えない。

小学生の頃を思い出してみる。

空には満天の星々があった。

飽きずに眺めて、たまには流れ星を見ることもあった。

理科の授業で、夜空から一つ、星を選んでその星がどう動くか観察しなさい。という課題が出た時、夜空を見上げて、こんなに光る星空からどの星を選ぼうか、悩んだこともあった。

それから40年。

星は見えなくなった。

かわりに、地上に幾千もの赤い光が明滅している。

山肌に、横浜ランドマークの近くに、そのもっと向こうに。

赤い光がチラチラと光る。

まるでどこかで空襲でもあったかのように、空が赤く、地上がうっすら発光している。

そのことに気付いたのは最近だ。

ランドマークタワーはもちろん、大きなビルは必ず赤い電光を放つし、電波塔も赤い明滅を繰り返す。

人がそこにいる限り、活動すればするだけ、赤く光を放つ。

その光は人工的で、薄っぺらで、風情もない。

こんなに地上が明るいから、空も明るくなってしまったのだ。

智恵子が言うように、もはや関東には空がなく、安達太良山にあるかどうかさえ怪しい。

関東平野の山並みがうっすら赤い。

これでは星が見えなくて当たり前。

この40年間で日本は猛烈に発展して、空をなくした。

星の見えない夜空なんて。

子ども達に以前の空を見せてあげたい。

まるで星が降ってくるようにキラキラしていたあの頃の夜空。

そんなに星が見えたの?

目をまるくして子ども達は驚くだろう。

 

今日は満月がきれいに見えるが、月を見ることすら出来なくなったら、人は滅ぶ。

 

それでも8月13日になる前に、流星群と思われる流れ星を、一つ見ることが出来た。

 

連日の暑さで、大気が不安定になっているのだろうか。

二日続きで通り雨。

晴れているのに、ざっとくる。

二度、三度。

干して、雨に降られた洗濯物をまた洗い直す。

 

コンビニから出ようとしたら、また雨。

横でおばさんが、

「またかよ」

と空に言う。

コンビニのイートインで通り雨を見て、アイスコーヒーを飲む。

雨が過ぎた頃を見計らって、外に出る。

あっという間に出来た水溜まりにセミのなきがら。

夏。

セミは一生分、数日で鳴き通して、種を残す。

自分が繋いだ命を見ることはない。

 

40年前には夜鳴くことのなかったセミが、今夜も鳴いている。