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ユリのハラ腹日記

過敏性腸症候群を抱えて生きにくさはあるけれど、キラキラしたものも見つけてやっていこうよ、自分の人生。鬱でもあります✌

東京まで2

東京に行ってきた。

約1ヶ月ぶりである。

先生に呼ばれて診察室に入る。

「おや、この間見た顔が……」

相変わらずとぼけて先生が言う。

ふふん、これで2回連続だぜ。

「本気じゃないですか!」

もちろん本気だ。

私が目の前の椅子(先生と同じもの。ひじ掛けでローラー付きの立派なもの)に失礼します、と腰掛けると、先生と目があった。

「○○さん、近いです!」

私はびっくりして思わず左足で床を蹴って、椅子を後ろに滑らせた。

治療者と患者にはある程度、距離が必要なのだろう。

「1メートルくらい?……」

私が腕を広げて距離を測ろうとしていると、また声がとんだ。

「近いです!」

私はまたびっくりして、さっきより強く床を蹴って後ろに下がった。

「近況は?」

何事もなかったようにパソコンに向かって、先生が聞く。

「近況は……

先生、暑い!」

部屋が暑くて、思わず声をあげた。

先生が立ち上がって受け付けに言いに

行ってくれたようだ。

戻ってきた先生に

「他の患者さんは寒いかも……」

と自信無げに言うと、

「他の患者さんも暑いって言ってます。ほら、私なんか半袖ですよ!」

見ると、先生はシャツ一枚で袖を肘の上までまくり上げていた。

外は寒いがこの部屋は熱帯だ。

「あと一回きたらカウンセリング」

先生がパソコンに打ち込んでいる。

「先生。私、カウンセリング怖い」

「大丈夫です。怖くないです」

いつになく優しく言う先生。

なんだかよけいに怖い。