最近、道端に痰を吐くおじさんがいなくなった。
あの人達はどこに行ったんだろう。と思っていたら、近所の家にいた。
その人は深夜遅く軽トラで帰ってきて、車のドアをバン!と閉める。そこで豪快に音を立てて痰を吐く。家に入る時も構わず、扉をバン!と閉める。
家の中にいる私はそれらの音が聴こえると、今日も帰ってきたな、と思う。そんなおじさんを少し懐かしくも思う。
昔はあんなおじさん、いっぱいいた。みんなどこに行ってしまったんだろう。
以前、ネットにこんな記事が載っていた。
ある中国人がヨーロッパのホテルに滞在した。そこには「痰を吐かないでください」と貼り紙がしてあった。中国語で書かれていたので、中国人にあてたものらしい。そして、その中国人は、ホテルの従業員達から日本人と思われていた。なぜなら、痰を吐かなかったから。
このエピソードを読んで、いったい日本人はいつからそんなにお上品になったのだろう?と不思議に思った。
勿論、痰を吐くことはいけないことだけど、いつから日本人はそんなに世界から尊敬される民族になったんだ??
東京オリンピックに向けて、海外からぞくぞくと観光客がやってくるだろう。おもてなしのオリンピック。私達は世界の模範であることに息切れしないだろうか。