「それは私は約束したことは守りますよ」
「先生、イヤなんですか?!」
私はせっかく3連続で病院にきたのに、先生が大した反応もしてくれず、むしろ渋っているかのような態度でいることが少し不満だった。
「いや、イヤじゃありませんよ。私は全ての人に…………平等です」
そして、目を閉じてしばらく考えると、女性カウンセラーK先生の名前をあげた。
K先生。とても珍しくはじめて耳にする苗字だった。
先生が前から私にと考えてくれていた先生に違いなかった。まるで、今考えたばかりというポーズをとっているが。
何しろ私達の付き合いは7年にもおよぶ。先生のことはだいぶわかっているつもりだ。
「じゃ、良いお年を」
まだ12月9日だ。早すぎる。私が笑うと、アメリカ滞在が長かった先生は、
「Merry Christmas and Happy new year」
と言い換えた。
先生に英語で挨拶された。
私は、早い〜〜と言い、なんだか気恥ずかしくて長いこと顔を伏せていた。
「早かったですか。すみません」
そう言ってくれた先生に何もこたえることができなかった。
自宅に戻って、先生にメールを送った。
「今日はどうもありがとうございました。
Merry Christmas and Happy new year」